■カルテからの情報収集・問診を採る意義と目的について
問診の意義
「聞くこと」と「問うこと」を通じて、患者を理解し、理学療法を実施する上で、発病からの経過を知り、治療に役立てるため。
1)主訴
患者の障害像についての情報となる。評価・治療を行う上での重要なヒントになる。  主訴とは、患者が最も苦痛に感じたり困っていることが、明確に言葉となって表現されたものである。
2)ニード
ニードには機能障害レベルから、日常生活活動レベル、参加レベル、QOLに関するものまで多種多様にあり、そのレベルでの患者の必要としていることである。必ずしもひとつだけとは限らない。本人ほか家族のニードも含めると多数存在するので、患者にとっての本当に重要なニードは何か見極めることは重要である。
3)現病歴
患者の症状、障害がどのように始まり、どのような経過で今日に至ったかを知るため、主訴の背景を知るために聴取する。
4)既往歴
既往の中には現疾患との関連性があるものや主訴になって現れるものがある。また、今後リスクとなることを明らかにする。
5)家族歴
家族構成や家族関係を把握し、マンパワーを把握するため。
6)職業
仕事内容の把握だけでなく、通勤手段、経路も把握することで、職場の環境調整が必要であるかどうかを検討するため。
7)ADL
歩行を含む、家事、外出、その他の生活機能を把握する。また、患者のライフスタイル、生活リズムを把握する。
8)社会環境
家族、家屋、地域などの環境および経済状況を把握する。
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